またもやＮさん……。 - Pareidolia

TV制作のインチキとまではいわなくてもズルイ演出についてこれまで何度か聞かされたことがあったと思う。

今でもはっきりと憶えているのは私の身内のひとりが勤務していた会社の同僚のケース。
当時上岡龍太郎司会の人気バラエティ番組があって、とある週のテーマが「極道の妻」であり、スタジオ内にはずらっと30人ほど（もっと？）の極道の妻たちが勢ぞろいという按配だったのだが(それは私も視聴したように記憶する）、その同僚によるとその極道の妻たちの殆どがエキストラ派遣会社のバイトさんで彼女自身もそのうちのひとりだったという。

彼女からは「あーゆーのってみんなヤラセなんだよ」と業界の常識を教えられたのだそうな（ファクトについては要確認）。

もうひとつは、またもやＮさん。
15～16年ほど？前のとある晩、息子君の同級生の父親から電話があり、そちらの坊やと一緒に某ＴＶ番組に出演させてもらえないかとの申し出があったので事情を訊くと、そのひともやはりエキストラ派遣会社と何らかのつながりがあるらしく父と子のコンビでの出演を要請されたとの由。しかるにそのひとの子供は出演をかたく拒否。ゆえに、彼と仲のよいそちらの坊やを貸してくださらぬかとのことであったそうだ。

その番組は所謂バラエティではなく真面目に社会問題を取り扱ったもので、そのときのテーマも病気・障害、あるいは、しかじかの社会環境にあって困難を背負っている家族についてであって（正確なテーマについては失念）、Ｎさんの息子＋同級生の父親ともどもそれには全く該当しなかったとのことであった。

オンエアを観たＮさんによると「今晩はそのような事情にある御家族のみなさんにスタジオにおいでになっていただいてます」みたいなことを司会者が言い、ぐるっとスタジオをパンするキャメラのフレーム内に、およそ１秒間だけ愛息の姿を確認できたのだそうだ。

そのときの経緯はよくわからんが、いっそのことＮさんが息子と一緒に出演すればその半分は<本当>になったのに……。