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忘れていた。空(=雲)、緑(=樹木)に加え、鳥からも力を与えられているのだ。
ただし、目黒区の実家の庭には結構いろんな野鳥がやってきていてその囀りを愉しんではいた。それでもいま住んでいる西郊のように「りりりり……」と澄んだ聲を響かせながらカワセミが傍を通り抜けるようなことはなかったし、早暁のホトトギスや、公園で郭公の(その名前どおりの)鳴声も耳にすることはなかった(ウグイスは稀に鳴くことがあったが)。
鳥を思い出したのはアリストファネスを思い出したからであり現在の本棚に『雲』がない代わりに『鳥』があったからである。
『雲』はどこにいったのだろうか。それともそもそも所持していなかったのだろうか? 岩波文庫のうすいやつを最近古書店で見かけなくなったが次に見つけた時は忘れず買っておこうと思う。
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雲といえばアリストファネスの『雲』をいつの日か原語(ローブ)で読みたい=挑戦したいと思っていたがそれを果たす日はついぞやってこないのだろうな……。
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高村千恵子がいいたかったのは「東京の雲は故里の雲のようにその表情が豊ではない」ということだったかもしれない。
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おれは、空(=雲)と緑(=樹木)に助けられている、というか、力を与えられている。
西郊に転居してその利便性の低さにがっかりしながらも、空の表情と緑の風景に喜ぶ毎日である。
ことに雲の顕れの豊かさは目黒区の空など比較にならぬことをここに強調しておきたい。
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せっかくの休みなのにぐずぐずしてやりたいと思うことができずその日が終わる。
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まいにち最低6時間以上は睡眠をとっている。12時間以上睡眠をとることもあるが決して疲れはとれない。