『少女』とちょっと似た読後感だった――「全然違うだろ!」 と言われればはいそうですね という感じなのではあるが――、森下くるみ『すべては「裸になる」から始まって』(講談社文庫)を昨年読んでいたことを思い出した。花村萬月さんの解説に、AVにはひたすら女を辱め暴力をふるうような下劣な作品が多々あるようだが、ああした代物を制作する最低な人間たちは如何なる人種なのか?(要約) と人気AV男優に訊ねるくだりがあって、その部分を読んで以来、オレはなんとなく花村さんに好感を抱いてをり、『群像』(2010年 04月号)の瀬戸内寂聴さんとの対談を読んだらなほのこと好感を抱くようになったので、いまさらながら何か一冊読もうかと思うてをる次第であります。

すべては「裸になる」から始まって (講談社文庫)

すべては「裸になる」から始まって (講談社文庫)