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生まれてはじめて海外に電話することになったのは当時米国某州に留学していたJ君の様子伺いのためであったのだが、いざかけてみると英語ではない言語を話す女性がでたので「ハテ?(移民の)寮母さんかな?」と思いそのまま拙い英語で「J君につなげてほしい、拙者は彼の母国日本での彼の友人である」と頼んでみたのであったが、なんどか同じ言葉を繰返すうちにガチャリと切られてしまった。

しばらくしてから届いたKDDの明細で、その晩おれはルーマニアの縁も所縁も無いひとに架電していたことが判明するのであった。