たびたびこのはてな日記に記すことがある、わたしの母校である五流私大で出会ったJ君は、賢くもそこを早々に退学し、とっとと米国大学生となり果てた(なり上がった)、現グローバルマッチョ系ビジネス漢なのだが、当時夏休みに一時帰国したさい俺の部屋にあるジミ・ヘンドリクスのCDを眺めながら、「同じ寮のブライアン(仮)もジミヘンきちがいだったなー。まあ、ある意味本当のきちがいだったんだけどね」と云わはるので、「アメリカ人学生のきちがいぶりには興味があるよ」と返答すると、「ある日、彼の部屋から轟音が流れてくるので見に行ったら、鼓膜がどうにかなっちゃいそうなくらいの大ボリュームでジミヘン聴きながら、ひたすらギリシャ文字だらけの数学本を読んでんだよ」と云うので、「まあ、ながら勉強は誰でもすることでしょ」といなすと、「奴はね、陸軍士官学校にトップクラスの成績で入学したのに、構内の格納庫かなんかに放火して、それを止めにきた教官をぶん殴って放校されたんだよ・・・」とあきれた口調で笑うもんだから、「おれが君のところに遊びにいったら、そのきちがいブライアン(仮)君に会えるのかね?」と若干わくわくしながら訊いてみると、「いや、もう、転校しちゃった。数学だか物理だかのテスト受けてカルテックだか、スタンフォードだかに逝っちまった」とのことであり、それを聞かされたおれは、「やっぱりアメ公の多様性には敵わないのかな日本は……」と若干気圧された体となりながらも、正直、そーいうーきちがいと知り合いになれるJ君を羨ましく感じたんだった……。