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たとえば、なんか途轍もなく凄そうなET軍団が現れて、そのなかの一個体が「儂がお前達を造ったカミさまである。『人類』とは儂が担当している実験対象の謂いである。皆出来損ないだと分かったから殲滅するつもりである」と宣言され、疑いのまなざしでいる人類の前で聖典・経典の記述どおりの奇跡を見事に再現させて、さらには、数々の聖人・偉人たちをも復活させ彼らの口から同様の言葉を陳述せしめるので、慌てた天才科学者たちによる検証・思案の結果、どうやらET軍団の行っていることはマヤカシではなさそうだてふ事態となった場合、「ついに顕れてくださいましたね神様、わたしはいい子でしたから見逃してください、助けてください」と本心から泣きを入れる者は“先祖崇拝者”であり、一方、ET軍団によってうっかり復活させられたのぞましくないタイプの賢人の、たとえば「神? すべて迷妄にすぎない」と澄まし顔の覚醒者の呟きとか、「所詮あんたらも神の被造物にすぎない」と言い放つラビの説法とか、「畢竟あんたらも自然にすぎない」と嗤う新井白石などの説教に本心から得心する者は“すぎない主義者”であり、俺の場合、後者となる、いや、そうなりたいという気持ちでいることを此処に信仰告白させて戴く。
そのうえで「悪夢的ではあるが現実である以上、寝逃げに走っても意味はないので、『カミさま』に殲滅されないよう叡智を傾け対処すべきだ」と冷静に判断し、かつ、それだけの交渉力のある人物が現れることを願う者として、“超アブラハム出現祈念者”であることも信仰告白させて戴きたい。
以上