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昨年読んでいたことを思い出しました。
引用させていただきます。
(pp.54-55)
リーガル・パッドのリーガルとは、罫線のありかたよりもはるかに、物事のとらえかた、ものの考え方、論理の展開のさせかたなどを、意味する。自分の論理を強めたり補完したりする可能性のあるものは、ひとつ残らず書き出して列挙し、それらを作戦的にいろんな方向から観察し、取捨選択しつつ修正をほどこし、論理の筋道を作り、それに沿って論理を組み上げていく。そしてその論理によって、いかなるかたちにせよ、自分の勝利へと導いていく。リーガル・マインドの基本はこれであり、これはアメリカ社会のあらゆる細部にまで、徹底して浸透している。
(p.67)
ほんのわずかな面積の存在。そして横にすると、面積が半分になったり倍になったりする事実。ロディアの謎はこんなふうに要約することもできる。この謎を迫っていくと、フランス語という言葉の構造と性能が必然的に導き出す、思考や議論のありかたにまで、到達してしまうのだろうか。おそらくそうだろう、という段階に僕の考えはとどまっている。