つぶやき
■ひさしぶりに放送大学を聴いた。全講義来週も聴こうかな。
■先生がエリック・ドルフィをお好きだったことを思い出したら、セロニアス・モンクが聴きたくなったので Jackie-ing を聴いている。しびれる。大股で(外しながら)淡々とテーマを反復するバッキングをこれまで何度脳内再生したことだろう。“跛行性”!。
■きょうはみなさんもご周知の西東忌だ。風が強かった。
■事務机を運んでいるひとを見てたら昔同僚だったRさんを思い出した。彼女はそれ以前に某有名企業に勤めていたのだけど、妊娠してお腹が大きくなり始めても辞表を提出しなかったそうだ(その段階で退職するのが慣例化(=未規定)されていたらしいのだが)。そんである朝出勤すると机が無くなっていたのだと言う。
■「ほーんと、いやになっちゃうわよー、アハハハ」と屈託なく話すものの当初はショックだったろう。彼女を無視せざるを得なかった友人・同僚諸氏は辛かったろうが、「それは非道い」と助太刀してくれたのは他部署の上役だったそうだ。結局そのひとの仲介でもう一ト月働くことはできたのだが、これ以上頑張っても彼に迷惑をかけるだけだからと辞表を提出したとのこと。この話は泡経済破綻以降不況下の話ではなく昭和五十年代半ばのことである。
■その話で一番印象深かったのは庇ってくれた上役氏がキリスト者だったことだ。別段彼女とはつながりはなかったそうだが篤信家ゆえ敢えて手を差し伸べてきたらしい(当企業文化の内に於いては可也リスキーな行動だった模様)。
■ここで私はその会社の冷酷なる措置にアクセントをおきたいのではなく、世界に進出している老舗企業は斯様に(慣例に従うことを拒否したRさんも含めて)個性的な人材を擁していたからこそ強かったのではないかとプロジェクトX的(死語)に呟いてみたいのである。
■なので新人さんたちよ「昭和のリーマンなんて全員スーダラだらふ」なんて一般化しないでくださいな。
■と、突然、『グラントリノ』に登場した27歳の童貞様が思い出されてきた。うざったく滑稽にも見えた童顔神父がラスト間近で示す頼もしい表情。
■三鬼作品には耶蘇(教)からひっぱてきた措辞が少なくない。
■そういえば「奥の細道万歩計」なるものが販売されていたがどうなったんだろう。売れたのだろうか。