HR/HM に限らず Rock の歌詞/訳詞における(所謂)役割語では、いきおい丁寧ではない終助詞「ぜ」「さ」「よ」が多用され、人称も「おれ」「おいら」「お前」となりがちであるが(残念ながら『あたい』は聴いたことなし。但しアラジン「完全無欠のロックンローラー」では『あたいら』が使用されている)、Doom/ Drone/ Sludge/ Funeral/ Dark Metal等をはじめとして Dark/ Satanic/ Black Ambient etc.の系列(じつは乃公は全然詳しくはない)の楽曲は、たとへインストであつても其処での(所謂)役割語を「われ」「なんじ」「そなた」「〜らよ」「そは」「給へ」「あれかし」「噫(ああ)」等にて引受け、それによつて、文學でいへば日夏耿之介を連想させる世界へと聴き手をいざなつているのではなからうかと惟ふ。