大カトー曰く「俺たちは未完のクサヤじゃねーー!!」

当時はキムパツ先生なんかでも描かれているとおりの“輝け校内暴力”ブームだったんだよね。

中学校三年の三学期に関西某県から転校してきたNj君という奴がいたんだけど、蛮習としてツッパリたちから呼び出しを受けていたので、屋上から戻って来た彼に「もう卒業間近だし何か威圧されたりはしなかったでしょ?」と訊いてみたら、「ん? ぜーんぜん」と涼しい顔をしていたので、「関西某県ってヤバいんじゃないの?」と興味本位に探ってみると、「ヤバイなんてもんやないよ。校舎のガラス一枚残らず割られているし、音楽のおばさん先生なんて集団暴行受けて身体障害者になっちゃうし、もうシャレにならヘンのよ。はっきりいってあいつらフツーの中学生とは違うからね。ヤクザ予備軍みたいなもんなのよ。あいつらに較べたら今呼び出してきた連中なんて全然愛嬌あるよ。まあ東京でも下町の方はけっこう荒れてるとは聞いてるけど」と、あきれた調子で話してくれたんだよね。

で、その表情を見たオレは、「あっNj君、『父親の仕事の都合で転校してきました、ぼくのことなど卒業後は一切覚えていないと思いますが短い期間よろしくお願いします』って挨拶してたけど、実はそれを勿怪の幸いとしているよな、あるいは、転校には彼自身の意向もあったんじゃないかな・・」と感じたんだよね。

しかしまー、なんかこうして思い返してみるとさ、やっぱりさ、非道い時代だったと思うよね→昭和。っていうか、どの時代でも非道いことがそこかしこにあるわけなんだけどね。しもじもの間にはね。しもじもの間には・・・。

やっぱり生まれるなら富裕層/上層階級だよね。