高橋睦郎『倣古抄』より狂言小謡「多摩川」(p.107)

多摩川にさらす手づくり

手づくりのきぬがながれての

白栲のきぬがながれていとうほしやの

雪のふる日もいとはずに

雪のふる日もいとはずに

足はあかゞり手はひゞきれて

まかないし子がさらいたるものをたうたう

多摩の瀬は鳴るともたうたう

多摩の瀬はひゞくともたうたう