BWV564

元気づけに何かクラシックを聴きたいときは、バッハ「BWV564 トッカータアダージョ、フーガ」がいい。

いつもはTon KoopmanのCDを聴いているのだが今日はYOUTUBEで。
演奏の様子というか「大変さ」が見て取れて楽しい。

ドローン低音部のぺダリングは職人芸のような器用さが求めらるのだろう(加えて自転車を漕ぐような体力も求められるのか)。履物にも一工夫ありそうだ。

オランダのArjen Leistra氏の演奏。

同じくオランダのSander Booij氏。ペダルのカチャカチャ音まで拾ってしまっている。

Hans-Andre Stamm氏。華麗な足捌をカメラが捉えている。一般の紳士靴とさほど変りはないように見えるが......。

藤子・F・不二雄による傑作短編『老年期の終り』には、祖先を生んだ星=地球へ人々が移住して行くなか、唯ひとりその星に残ることを選択した老司書官が登場するが、私も似たような境遇にあれば是非生まれ育った場所=東京に居残って短い余生を満喫することを選択したい。

その妄想の一片には、すでに誰も居ない丸の内、銀座、新宿、首都高上などで、BWV564を大音量で演奏する自分がいる。私はとある春昼、BWV564のToccataを弾き終え、そのままオルガンに伏して寿命を終えるのである。素晴らしい人生!

こんなイメージを愉しむようになったのは、中学校時代に観た角川映画復活の日』が影響しているかもしれない。