待ち遠しい

図書館に予約しておいた、林田紀音夫全句集 富士見書房2006年8月1日刊 が確保されたとのメールが届いているじゃあないか!はやく手にしたい。しかし、火曜日までおあずけかな。

声の雲雀天に怺えてゐるを知る
血を喀くにいたらむ麺麭を焦がしける
隅占めてうどんの箸を割り損ず
網の魚と父といずれの眼を憐れむ
寿司くう老婆に隣し妻に先立つか

五番目は、夢の内容だろうか。彼岸へ渡る順番を待つあいだ、待合場所でアカの他人の老婆が隣席しており、(自分とは違って)天寿を全うした気楽さからか寿司なんぞをつまんで、まるで旅行気分でいる。そんな光景が眼に浮かぶのだが。
そうだとするなら、「寿」の文字が抜群の効果をもって死の寂寥を伝えてくる名句だと思う。入院先の病室吟かもしれないけれど......。

いずれお金を貯めて、紀音夫全句集は是非とも購入したいです。