わたしは幽霊をみたことはありませんが、じっさいに幽霊と遭遇したひとの話を三度聞いてます。ちょうどよい機会なので、当日記に記録しておこうかと思います。

  • [母方の山梨の亡祖母談]
    突然よふけに遠方所在の従妹が寝間に入ってきて、「おれもう行かなくてはならなくなったズラよ」と話しかけてきたのでビックリしたズラ。「えっいったいどこいくズラ?」と聞き返すと、「おれがいっちゃうと昔話できる人間がいなくなってしまうねえ。ごめんね。淋しいねぇ……」といいながら真っ暗な厨に消えていったので慌てて起床して追いかけるとヒト気もなく勝手口の鍵もしっかり下りてるんで、「おかしいな、寝ぼけてたのかなぁ……」と訝しい気持のまままんじりともしないで居たズラよ。夜があけるといきなり電話が入って、「御祖母ちゃんがニ時間ほどまえに突然死んだズラよ(シクシク)」との、従妹の家族からの報せだった。ああ従妹、おれに別れの挨拶しにきたんズラねえと思った。幽霊にはみえなかったよ。ほんとに本人が家に入ってきたのかと思って吃驚したんズラ。(昭和48年頃)
  • [友人の勤め先の上長(静岡県出身)談]
    日曜のお昼だったね。リビングで妻とのんびりTVを見ていると、戸を開け放しにしていた仏間に(いないはずの)ひとの気配がするもんでものすごおうギョッとしただらよ。凝視すると二年前に死んだ親父が背中をむけてなにやら片付けでもしているような姿が見えたもんで、「なっ、なんだらあああ、親父いいい!」とたまらず大声をあげると、妻にもそれが見えて、「おっ御義父さん、どうしたのおおっ!」と儂に負けないくらいの大声あげるもんで、こっちゃあなおのことビックリしたわな。慌ててちかよったんけど、どう表現したらよいもんかね、とにかく、「すーっ」と消えてってしまったもんで、儂も妻もあっけにとられるしかなかったやね。。。どうみえたかっていわれてもね、ふつーに見えた。いまあんたを見てるのとまったくかわらん感じだら。足だってちゃんとついてた。。。そのあとで何かあったかっていわれても、別に何かあったわけでもないんだわ。なーんもないの。なんかしらんけどチョット姿みせたくなったのかも知れんねえ、親父。(平成11年頃)


もうひとりの体験談は明日記す事にします。
もう寝ます。