“下々の学生”から思い出した。
下々の学生の生態スケッチとして右掲書は非常に印象深かったのだ。
おれの母校でもギドー先生が講師をされていた時期があって、なにせ超ボンクラ相手の『純理』原書講読ということもあり、厳しく喝をいれられることも全然めづらしくない光景だったのだが、当書を一読して、下々の下にはさらなる下々どもが存在するのだなあと深く嘆息させられた次第なのであった。

といってもそこにはチャチな優越感の付け入る隙など一切なく、「しょせんは似た者同士なんだよなー」と、こっちも泣きたい気持ち、というか、“暗澹たる”と云っても過言ではないダーク&ネガティヴな気持に嵌まり込んでしまうのであった。