老母が子供の頃のクリスマスを語りはじめた。
終戦から10年経っていない、無産階級にとっては厳しくヒモジイ時代の話。
学校から帰ってからちょっと寝て23時に教会へ向かいイヴを祝ったのだそうだが、とにかく寒かったとのこと。
食べ物も飲み物も、もちろんプレゼント交換などもない、祈りと聖歌だけのクリスマスだったけれど今だに忘れられぬ愉しい思い出のようだ。