威張るくせに傷つきやすい男という難物

所謂「ジョーク集」のなかで女性が語り手となっているものは非常に少ないのではなかろうか(要確認ではある)。

印象論の域を出ないけれど、芸能としてではなくあくまでも日常生活に於ける「ジョーク」は未だ男性文化(男性が遂行する文化)の領域にあるような気がする。といっても日本ではほとんど「軽口」「駄洒落」「悪ふざけ」に類するものが「ジョーク」として見做されているのかもしれないが……。

女性が本気でジョークを語りだしたら俎上にあげられる対象の殆どは<馬鹿=男>であろうから、世界中ほぼすべての男たちは女が平然と上質なジョークを語り始める世界の到来を無意識のうちに懼れているのではなかろうか――それこそデストピアだと。