じつゆーと最近、「おっ いい女発見」と思うにょしょうの大半は子連れである。

「巻いただけですって!」系のフワフワした洋菓子的女子は若い生命力がミリキであることは確かなのだがそれは公園で元気よく遊んでいる幼児たちと同列であって「いい女」であることにそのままつながる話ではない。

異性を讃える言葉には様々なニュアンスがあるに違いなく、ついつい柄にもないワードが口に出て「私は一体ナニを言ってをるのか」とワレに返り頬赤らめる漢どもも少なくあるまいが、Nさんは最盛期の江波杏子を「とてつもなく綺麗で観るたんびに惚れ惚れする」と冷静な表情で誉めそやすのである。おれはそのお返しに、市川崑監督『黒い十人の女』の岸恵子に「実にじつにイイ女だ」と幾度も感歎させられた旨を云うと、「イイ女かぁ? 岸恵子?」とツマラナイ言葉が返ってきた。

そんなNさんに申し伝えたいのは、還暦秒読み態勢な齢であるにもかかわらず街場で蛯原友里のポスター等をみかけるたんびに「やっぱりえびちゃん可愛いなー、えびちゃんえびちゃん♡」などとはしゃぐのを反省して、少しは頬を赤らめていただきたいということである。