まち歩きして渋谷の松涛公園で一休みしたときだっただろうか、なにを思ったのかNさんは 五つの赤い風船 遠い世界に を、突然鼻唄しはじめたのであったが、この曲、というか、五つの赤い風船というグループ自体、オレの周囲では誰一人として聴く者がいなかったにもかかわらず、このグループの楽曲には、オレの4歳から5歳にかけての生活のムードを思い起こさせる、ある種“懐かしい匂い”のような、強大な<過去>召喚力があることを申し述べると、
「へええ。おれにとっては民青の連中が集まって合唱してるつまらん風景しか甦ってこないねえ」
と、まさにつまらなそーな顔をして云うのであった。。。