ASD は多様だという証左になるのかどうかは分かりませんが、わたしは球技は得意でした。
たとえば野球については、小学校のころのゴロベース、中学校時代の体育の授業でのソフトボールくらいの経験でしたが、大学卒業してから草野球(結構本格的)の助っ人に呼ばれた際は2試合で打率四割超、ライトとファースト守って失策ゼロでした。キャプテンだった係長に「何でそんなに打撃フォームがいいんだ?」と笑われました。

しかし体操競技のように天地が逆さになる運動はほんとうにダメです。集中的に練習するとフツーレベルにはこなせるようになるんですが、インターバルがあくとまたダメになっているのです……。子供の頃は負けず嫌いでしたから放課後こっそり練習して、自分をあざ笑っていた級友(=バカ)をギャフンと言わせていたのですが、しばらくすると元の木阿弥なのです……。

不思議なことに初めての走り高跳び(はさみ跳び)も大変でした。何故か身体がベリーロールか背面跳びを試みようとしてしまうのです! 先生も級友たちも大笑いです。「敢えて難しい跳び方に挑戦しているのかと敬意をもって見守っていたが、どうやらお前、自然とそうなってるんじゃん爆笑!」と……。

2回目の授業でなんとかフォームを習得することができましたが、クラスで一番ドンくさい姿を晒し続けたことは忸怩たる思いでした……。一生の心理トラウマです。ありがとう、【はさみ跳び】くん……。