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いつの間にか謎の異星人が本人になりすましている、あるいは個人の身体を乗っ取っているという筋に出逢ったのは、やっぱり『ウルトラマン』『ウルトラセブン』でしたよね。あと、地球(日本)そっくりな惑星に地球(日本)と同じ人々が生活しているとか、異星人が木造モルタルのアパート/住宅に潜んでいるとか……。ウルトラマン、ウルトラセブンに親しんだ世代は、別段SF好きじゃなくても、SFの御約束的な設定に対しては殆どアレルギーがないのじゃないかと思います。
去年『PEN』という雑誌が「円谷プロ大研究!」という特集を組んだのですが、思ったとおり音効(と音楽)についての掘り下げた記事がありませんでした。
おれは円谷プロが作った「音」に非常に影響されている自覚があります。ノイズミュージックにそれほど抵抗ないのも円谷プロ(とJimi Hendrix)のおかげだと思っています。そのうち余裕ができれば、幼稚園児のとき溝が擦り切れるほど聴いたソノシート音源を youtube に up したいと考えているのですが……。
あと、おれが仏教美術やヒンドゥー建築なんかに魅了されるのは、俳人・永田耕衣の影響かと思っていましたが、やっぱり円谷プロによって下地ができていたからだと自覚するようになりました。仏像と怪獣・星人の取り合わせは、周知の通りみうらじゅんさんを嚆矢とするものですが、当時はあくまでも「笑い」として受けとめていました。