突如妄想が頭をかすめた。

「学費滞納1ヶ月を過ぎましたので、あなたのコンピュータ端末機を撤収いたします。猶30分以内に端末機を渡さず教室から退出しない場合実力行使に及びその際は生命の安全も保証しかねます」と学内武装警察官が宣告する。
「ちょ……まってくれ、口座に金を振り込むのを忘れただけなんだ」
「残り29分以内に退出しない場合実力行使となります」
「おい、みんな、あまりにも非道いと思わないか!」
「……」(教室内の学生の反応)
「残り25分以内に退出しない場合実力行使となります」
「まってくれって、せめて、個人的なファイルをコピーさせてくれ」
「貸与された端末機内の情報は貸与情報扱いと規定されています。残り20分以内に退出しない場合実力行使となります」
「早く出て行った方がいいわ、このひとたち人間というよりは機械だから」(屁垂れ男子よりはよっぽど勇気のある女子学生)


これって、山形浩生さん経由で知って、夏に読んだ『テロル』に影響された妄想に違いありません。よっぽど印象深かったのだろう。

テロル (ハヤカワepiブック・プラネット)

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