最近、『大草原の小さな家』のレンタル落ちビデオをブックオフなんかで見かける気がする
あまり好きな番組ではなかったが何ゆえか小学校の頃は毎週観ていた。
この番組のおかげで、アメリカ合衆国の人々も、元は質素な生活者であり、共同体には必ずしもジョン・ウェインのような英雄が存在するわけではなく、というよりは、日本と同様にトホホな人たちの方が多めに存在するものであり、決して格好のよい御国柄ではなかったのだということを認識したんじゃないのか。
そのコントラストは『スター・ウォーズ』の登場によって一層強められたのに違いない。風俗は比較的格好よかったけれども、日本の明治時代とさほど変わらぬ生活レベルにあった国が、やがて月面まで有人飛行ロケットを飛ばし、そしていまや、コンピュータを巧みに使用した特撮SF映画を製作する「スーパースペシャルな大国としてに繁栄している!」といった印象を抱いていたはずである。
そのような気持ちで、スクリーン上でベイダー卿がフォースを操るのを観て喜んだりする一方、土曜日のブラウン管上には、御祖父さんの巨きな遺産が相続される報せを受けて(後払いの)有卦振る舞ひをしていたところ、結局それが南部紙幣であることが判明し、その場で無一文に成り果ててしまう大草原の一家族のサマを観たりしてダークな気分となる自分がいた。
たしか高校生のときに「貨幣は腐らない」という言葉を新聞かなんかで拾い読みした際、「とは言えゾンビになるのかも……」と反射的に思ったのは、そのストーリーを一種のホラーとして受容し記憶していたからではなかったか。
Wikipedia で調べたところ、そのエピソードはシーズン4#18「夢をみた町」:The Inheritance かと推察されます。
ああ懐かしい。でもなんか辛いイメージばかりが想起されるオープニング。