高峰秀子『わたしの渡世日記』

デコちゃんを生粋の東京人だと思ってたが、道産子なのだった。

でも文章はまるっきりの東京人。出会った人々に対する愛惜の込められた憎まれぐち語法が、東京もんのオレにとっては非常に心地いい。ことに、スナップに写された藤山愛一郎の表情と、彼についての人物描写が絶妙であった。いつかどこかで、原節子と一緒に御姿を現して、蓮実先生と鼎談していただきたい。


わたしの渡世日記〈上〉 (文春文庫)

わたしの渡世日記〈上〉 (文春文庫)

わたしの渡世日記〈下〉 (文春文庫)

わたしの渡世日記〈下〉 (文春文庫)