思えば子供時代の感受性というものはたいしたものだったなぁ。
なんてことない船着場で丸一日糸を垂れていてもまったく飽きることがなかった。
釣りキチ三平が生まれてはじめて海に連れてゆかれ防波堤から雑魚の群れをのぞいて大層興奮する姿をみて、その「純粋なる感受性」に魚紳さんがいたく感心するシーンがあったが、三平三平のような神童釣り師でなくとも日頃海が遠い子供たちの反応はみなあんな感じだった。