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日本ではベートーベンの第九(歓喜の歌)を年末に合唱するひとたちがいることを聞いたドイツ人女性が「わたしたちはベルリンの壁が崩壊したときのような特別なときにしか合唱しないわ」と云ったらしいことをどなたかの twitter だか blog だかで目にしたことがあった。

ここで何度か記したかと思うが、俺にとってのバブル経済期はベルリンの壁崩壊とソ連邦の終焉がセットであり、昭和天皇崩御しあまつさえ俺自身がまだ大学生だったということもあり、仮令この先似たような経済状況(あるいはそれ以上のよき経済状況)となったとしても、あのときのような、「俺はいま時代の転換期を生きて居る」感をもつことはありそうもないことのように思われる。

とはいえ、日本国民が未曾有の好景気に沸くなか、イスラエル分離壁がとっぱらわれ、中国が新疆・チベットの支配を完全放棄し、アメリカが広島・長崎への原爆投下を公式に謝罪し在日米軍も撤退させ、日本と韓国と中国が鉄道で結ばれ、ユーロアジアと東アジアがパスポートフリーとなり、そんなこんなで一丸となってエイリアン(宇宙からの侵略者)と対決する、みたいな状況になれば別かもしれない。