»non-title«

引用させていただきます。

古井由吉『半自叙伝』(P.134)

カヤクコと、私たちは現在の自然教育園をそう呼んでいた。市街地の真只中に囲まれて、現在でも見事な、ところどころ鬱蒼とした森林である。じつは敗戦直後のほうが、囲いは破れて人の出入りは自由で、枝や幹を荒らされて、いまよりは衰弱していた。

半自叙伝