おととい見た夢
いくつもの商店があつまった古いビルの関係者用通路.
ギターを抱え
使用感ある発砲スチロールのトロ箱を前にしたオレは
秘密のコードをダウンストロークでズーンと鳴らす.
なんか G っぽい 簡単に押弦できるコードなのだが
冥界に通じる響きなので
普通のひとは本能的にそれを避けてしまう.
ブラックメタルなどの特殊なジャンル以外では
プロのミュージシャンのあいだでさえ知られていないコードなのである.
アンプに通していないというのに響きはずっと持続かつ増幅している.
sunn o))) 気取りのオレ......
そのうちトロ箱から洗浄液のようなものが
ブクブクと泡を立てながら溢れ出してくる.
「あ ちょっとやりすぎた」と焦るオレ.
すると突然 「おい あんたよ」と声がするので顔をあげると
そこには調理白衣を着た
小・中学校時代の二つ年上の先輩Tさんがいて
「あんた 地下の魚屋だろ? ここは1階の店専用なんだよ 下でやってくれよ」
とオレに注意する.
オレは 洗浄液で廊下をぬらしてしまったことについては
とくに咎められなかったことにほっとしながら
「Tさんとは子供の頃に一緒に遊んだことがあったのをここでいってみても仕方ないよなあ・・・」 などと思っている.
[そこで目が覚める]
Tさんはワルだったけど後輩にはやさしいひとだったなー.