小川榮太郎氏のあれをようやく読んだ。
連想したのは俺が小学生時代の所謂「PTAのおばさん」だ。
「PTAのおばさん」は『ハレンチ学園』『ダメおやじ』だけじゃなくバイオレントな漫画などにも圧をかけていたんじゃなかったっけかな……。
「PTAのおばさん」と関係があったか否かは記憶にないけど“有害図書BOX”なるものが街のどこかに設置されていることに気づかされた時代だったよねえ。

わが母もたまたま買ってきた子供向けひと口袋入り駄菓子(ウエハス)のおまけが「どスケベ!!」と大書きされた悪戯シールだったことに憤激し、製造元にその「どスケベ!!」シールを添えた意見書を送付し数日後に詫び状とともに詫びの品をせしめるという手柄を立てたことがあったけど、学童であった俺は母の行為をとても恥ずかしいものに感じたものだった(あくまでも当時は…)。
小川榮太郎氏は俺と殆ど同世代らしいのだが、まさか殆ど同世代の同性の文章から「PTAのおばさん」がにおい立ってくるとは思わなかった。
「PTAのおばさん」ってなかなか手強いよねえ……。

いま思い出したけど、以前当はてな日記にメモ書きした、緊縛師の濡木痴夢男氏による『出版人に聞く12 「奇譚クラブ」から「裏窓へ」』(論創社)では、氏が悪書追放運動の先頭に立つPTAから吊るしあげをくらい罵詈雑言を浴びせられた顛末が記されていたのだった……。