たしか『近代の超克』(冨山房百科文庫 23)では、かの小林秀雄「自然を拷問して口を割らせるといふ、近代科学をそんなに巧く言つた人が他にあるかね」下村寅太郎を絶賛するくだりがあったのだが、それは当時の編集者がけっして、「せんせい! それはそもそもベーコンがですねごにょごにょ」などと、KYな口出しをする不躾なひとたちではなかったからということにしたいのですね?