ありがとう、東京大学生産技術研究所ニコン光工学寄付研究部門讃

子供の頃から、なぜそうなのかを知りたいと思っているのに、ずっとそのままになっている事柄がどなたにもおありかと存じます。私はそのひとつに、テーブル、プラスチックの容器、自動車のボディ、提灯などなど、それに反射する(あるいは通過する)光の光源が、同心円上の傷にかこまれるのが見えること、かつ、それがどの位置でもそう見えることへの興味があったのでしたが、このたびネットのおかげでようやくその理由が分かりました。

ようは、光軸に対して左右方向では縦傷が、上下方向では横傷が、光の回析がより大きくなって観察者の目に届きやすくなるということみたいです。実にシンプルですっきりした回答なんですが、これについての「何故?」を長年抱えるうちに、なんといいますか、無意識のうちにちょっと電波的な答えを期待している自分がいたようで……。たとえば、「実はこれ、傷などではまったくなく、脳がやらかす完全なる錯視なのですよ!」みたいな奴ですね……。
だから若干「なーんだ」という気分があることも告白いたします。
いけませんねー。ホントいけません。自戒します。