昨日無手勝に話柄としました『堤中納言物語』の「虫めづる姫君」ですが、ホモソーシャルな?プロトコルの贈歌をものしてしまった右馬佐の心性について、新潮日本古典集成では「姫君思慕の萌生」の露呈だと解説しています。読みは ほうせい【萌生】です。平安後期〜鎌倉初期あたりからすでに「萌え〜」というわけですよ。
右馬佐は周囲に自身のゲテ者好みな偏執を悟られないよう配慮した、という解釈ですが、ここらへんの小中高校生男子的なメンタリティは、昭和な俺にはとてもよく分かる気がしました。平成っ子はどうなんでしょう。わけても草食系と揶揄される男子らはどうなんでしょうか。ぐぐれば分かるのかもしれませんが、そこまでする気力は御座いません。

萌野 (1973年)
話はとびますが、たしか、大岡昇平『萌野』の表題は孫娘の名前で、大岡はまさに「萌え〜」を連想させるから嫌だと、命名前の息子夫婦にいちゃもんをつける場面があったかのように記憶してをりますが、ちょっと要確認ですね。ぐぐれば分かるかもしれませんが、そこまでする気力は御座いません。

もーえ〜がな。(二回目)