なんか、F.F.コッポラ監督『 Rumble Fish 』が(再び)思い起こされてきた。
何でもできる、頭もよい、喧嘩は伝説となるくらい強い。でも、生きる目的を何も見出せない虚無の男が、最期に、他の人間にとっては理解不能な、本当にどうでもいいことの為に命を落としていくのが話の筋だった。
20代の頃はそのモノクロ画面が齎すムードの謂わば退廃的なカッコよさが深く心に刻まれていたが、初老を過ぎてからはあきらかに映画の意味が変化している。たった一回しか鑑賞していないけれど、俺にとっての名画ということなのだろう。