私は、地デジ化以降、ごくたまにワンセグでチラ見する以外はTVを観なくなった人間である。そして、マスメディアで騒がれている出来事の殆どが自分周辺では騒がれていないことを実感する毎日を送っている人間でもある。たとへば、対韓国竹島問題、対シナ尖閣問題、新大久保ヘイトスピーチ騒動、オリンピック開催フィーバー、人気TV番組司会者のセクハラ及び子息の犯罪による降板騒動、食品偽装表示問題、新人参議院議員がやらかした天皇不敬問題などなどが話題沸騰ステイタスにあるのを目にするのはインターネット上のみである。

もしかすると私及び私の周辺の人々は「意識の高くない」クラスターということなのだろうか……。

とはいえこの数年間、2日に1度は近隣のカフェにて2時間以上の時間を過ごすのが習慣となっているのではあるが、マスメディアが騒いでいることどもを主題的に口にしている人々は可也少数派で、大抵の場合耳にするのは、
仕事の打ち合わせ、個人的な活動の打ち合わせ、<自身が所属している組織/団体全般、自身の仕事内容、一緒に働いている人間達>に対する愚痴あるいは自慢、自身のパートナーに対する愚痴あるいは自慢、自身の悪運に対するぼやき、辞職の相談および辞職の引き止め、自身の近況報告(含仕事自慢・能力自慢)、友人知人の噂話、ランチ情報、夕飯情報、最近体験した面白話、趣味話、会議(情報ダダ漏れ)、会社説明(おそらく暗黒企業)、商品説明(たとえば妖しい水)、入社面接、なにかしらのインタヴュー、なにかしらの談判、いささか深刻な人生相談、マルチビジネスの勧誘、学生らによる学力自慢あるいは嘆き、学生らによる能力自慢あるいは嘆き、フェースブックで誰かがどうしたこうした……
などなどである。

私には、死ぬまでに一度くらいは御洒落なオープンカフェで、偶々そこで出会った複数のアカの他人(共産主義者もありうるが一意的にそれを指示するものではない)と、たとえば
対韓国竹島問題、対シナ尖閣問題、新大久保ヘイトスピーチ騒動、オリンピック開催フィーバー、人気TV番組司会者のセクハラ及び子息の犯罪による降板騒動、食品偽装表示問題、新人参議院議員がやらかした天皇不敬問題……
のような話柄でおだを上げてみたいという気持がある一方、国内でそれを実現するのは無理なのかもしれない、いや無理だ、という気持もある。