微熱の愉悦

今年は花粉症がきつくて風邪をひいたような微熱状態にある。

夕方本屋で、仲正昌樹先生カール・シュミット入門講義』(作品社)を立ち読みしていたところ、そもそも本屋が存在し、俺が存在し、本というぶつのなかに様々な事柄についての記述が存在するなどなど、諸事象の一回性への意識が俄かに出来してきたので、久しぶりにそれを味わつてゐた。これは幼児のころからの体質であろうかと思う。

この感覚がもうちょいきつくなると、一気にゲシュタルト崩壊的なあれへと遷移していくことが憂慮されるが、防遏することなくそのままを愉しむことがよろしからうと思ふ。