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記しては直後に自己反駁の念にかられるのも疲れる。
たまには断言したままでいたい。
が、「これからますます日本はよくなる」とすべての人々が思っていたわけでないことは事実で、前にも記したが母の姉(小卒)は「いつまでもこんな時代が続くと思うな」とバブル経済期に語っていた。
戦争で一切他人を信じられなくなった人々のなかにもそういう気持ちでいたひとは大勢いたのかもしれない。
また、学生運動に深入りして終生癒やされない心の傷を受けた人々は「日本がよくなる」か否なんて最早関心にはなかったかもしれない。
確信めいた気持ちでいたのは、小学生・中学生・高校生あたりまでの単細胞タイプに限られていたのかもしれない。それでも都市から遠く離れた土地に暮らす少年少女にとっては「日本がよくなる」ことへの期待など生活感情のなかに含んでいなかったかもしれない。