2010年10月23日

この一年間、神保町にはゆかずじまいでした。なので再び2010年分を記すことにします。
■白山通り方面
西秋書店で、浅見美智子編集・発行、几董俳句全集、非売品、昭和三十三年を購入。謄写版でありますぞ。編者が京都の方なのが素晴らしいですね。蕪村周辺の、就中几董の如く明朗にして繊細な俳人の作品は、関東の無骨者によってではなく、やはり地元の方によって編まれるべきだと断ずる気持ちがあります。そしていつか、几董は岩波文庫化されるべき俳人ではないかと思ってをります。
同編者による『几董発句全集』(八木書店)も平成九年に発行されているのですが、高価ゆえ購入を躊躇っているうちに品切れ状態となってしまいました。Google Books で閲覧できるみたいなのですが、詩歌の場合、書籍として所有したほうが圧倒的に仕合わせです。

几董発句全集

几董発句全集

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靖国通り方面
小宮山書店隣のガレージでは欧州文学祭中でした。ムージルが数冊でているのが確認されましたが(写真右)、積読・書棚の肥やしをこれ以上ムダに増やしても仕方ありません。それでも、どうせ肥やしにするのなら眼の肥やしになるものを選ぼうと、イエロー本三冊(アラブ語会話、ゲール語チョムスキーの入門書)を購入しました。@100円でした。アラブ語会話はすべてローマナイズされているので頁を眺めやっていてもそれほど楽しくはありませんが、それでも、普段目にしないアルファベットの組み合わせによる文字の並びには興をそそらされます。

ちょっと吃驚したのは、前回、中東祭りのときに見かけたヒゲモジャのひとを再びお見かけしたことです。