ガードレールにもたれかかった青年が何かを眺めている。
ははァドラ公に違いないぞと思って近づくと、はたして公は神社の塀上で背中を丸めて置物の如くじっとしている。
「眠いのですか?」と挨拶すると目を瞑ったままこちらを睥睨なされた(もちろん薄目を開けている)。
離れたところで振り返ると、青年が妖術を用いて公を眠らせているかの如くであり、公が「暫時仕方なし・・・」と観念しているかのように見えたのが面白かった。