TVをつけるといっこく堂が腹話術を披露していた。
このひとの場合技術が高度過ぎて、アフレコしていないことを信ずる限りにおいて成立する藝であることを常に意識させられるので、どうにも辛い。

手品・奇術・催眠術もテレビで観る場合はやらせでないことを信じていないと楽しめないネタも多いので、つねにひっかかりを感じてどこか辛い。

あとレンダリングソフトだのCG技術だのがあまりにも進歩・普及した結果、UFOも宇宙人も心霊も、ちょっとした才能があれば小・中学生だって作れちゃう時代へ突入しているわけで、そうなると稲川淳二的な怪談噺のスタイルがリアルさ演出番組の最期の牙城となるのだろう。

しかしながら、深夜番組などでたまさか目にするそれが、とてつもなく稚拙なレベルへとダウングレードしているような気がするのは俺だけだろうか。