マンモスが・・・

昨日のこと。
母が「さっきNHKでやっていたんだけど、マンモスが生きていたのよ!」というのである。
「ええええっ?」と私。
「カナダかどっかみたいよ。象と一緒に飼育しようとしても難しいんだって」と追い打ちをかける母。
「そりゃ、SFを見たんだろうよ」といっても、「いえいえいえ、生きていたのよ」の一点張り。
「ちょっと気味悪いのよね。マンモスって。」とずっぷり信じ切っている。

うーん......もしかすると、亜種のようなもの、それも殆ど象に近いもののが捕獲されたのか? と一瞬気の迷いが生じたが、まさにニック・オブ・タイムで「氷河からマンモスの子供の死体が発見される」というニュースが流れた。「わははは。生きていりゃ、氷漬けの死体が発見されたくらいで騒がないでしょ」と母を諭すわたし。しかし彼女は、「いえいえいえ、こんな子供のマンモスじゃないのよ、生きているのは」と愚母のままである。

仕様がないので、WEBでNHKの番組表を確認すると、それがCGを多用した架空のドキュメントスタイルのプログラムであることが分かる。
やっこさんは「あはははは、な〜んだ」で終わりである。

私は、たとえ瞬時でも「マンモスに近いものが捕獲されたのではないか」と、可能性を考慮したことに忸怩たるものを感じながら、しかしそれは「健全な態度」でもあり得る、と思っているという、いささか精神バランスを崩しやすい気持ちが持続している。