6年ぶりに携帯電話購入

 PHSのサービスが終了するので、携帯に乗り換えるための手続きに行った。待ち時間+手続きに一時間半かかった。

 その間、いろんな機種を矯めつ眇めつ見ていたのだが、ほとんど無駄な機能を集めたおもちゃのように思われた。といっても結構楽しいおもちゃであり、TV番組の動画を観てワクワクするのも確かだ。大人になったら現実化していることを願っていた「ウルトラセブン」のウルトラ警備隊員が装着していた近未来テクノロジーが実現している! あは、あは、あはははは!!......と喜べたらいいのだが、実際は鬱気分である。

 正味な話、携帯電話は世界から無くなってもいいと思っているのだ。 たとえ、かけ放題、パケ落とし放題で毎月使用料が500円程度であっても無くなっていいと思っている(つーか、消えてほしいくらいに思っている)。いやでも、福祉のためには残ってもらいたい......(どっちなんだ)。

 7年程昔、ある人が「電車の中で怒鳴ってる爺さんがいるんですよ。「携帯電源切れ!」って、どう思います?」と訊くのに対して、「おお、ナイスな爺さんですね」と言いかけたところ、「まあ(憫笑)、時代に取り残されていく爺さんなんでしょうけどねぇ」と自問自答され、黙ってしまったことがあった。その頃と同じ気持ちでいる私はこのままずるずると時代に取り残されていくのだろう。

 しかし、このササクレが己が心の奈辺にあるのかよく分からないのだ。世の中に相容れないものばかりを感じて中年やってくのは疲れる。あー、5歳の自分が戻ってきて欲しい。あー、携帯電話を手にして目を綺羅綺羅させたい。