amazonで二冊

Ernst Junger, Storm of Steel, penguin classics.
Edward R.Tufte, VISUAL AND STATISTICAL THINKING:DISPLAYS OF EVIDENCE FOR MAKING DECISIONS, GRAPHICS PRESS LLC.
関連サイト等を閲するに、ユンガーのコレは、独逸語でこそその文体の妙味を味わえるのだろうけども、それはおそらく自分には死ぬまで無理だし、新訳刊行の気配も感じられないので、とりあえずペンギンで読んで見ようと思う。このあいだ、キューブリック『突撃』を見たことも相俟って、「塹壕」体験者の筆による『鋼鉄の嵐』は、是非とも卒読したいと思っていたのだ。私自身、ユンガーの名前だけなら以前から記憶にあったけれど、何者なのかを知ったのは昨年のこと。これほどの「強烈な個性」が文藝輸入大国日本に於いてあまり知られていないのを、いまだに訝しく思っている。だって、ヴァイマール共和国時代に軍人として実績をあげ、極右組織「コンスル」ヒットラー暗殺計画にも関係し、第二次世界大戦中は、彼を尊敬していたロンメル元帥の配慮でフランスに隔離されるのを好機に、当地知識人らと親交を深め、「幻想的リアリズム」「魔術的リアリズム」の旗手として、あの、ホルヘ・ルイス・ボルヘスにも影響を与えたり、独逸の極右なのにフランス思想家から慕われ、戦中はナチ・ヒットラーから寝首をかかれる危険と隣り合わせにあり、アマチュアの昆虫採集家でもあり、来日して独和辞典の編集に携わった経験もあり、愛する都市として、パリと並べて東京も回想している......などなど、殆ど小説みたいな、というか、マスター・キートンを超える存在ですからね。
Edward R.Tufteは、いくつかの著作のなかで本著は千円を切っていたので「やった!」とばかり購入したのだが、届いてみたら31ページのパンフレットじゃんか。あらためて、Tufteのサイトをのぞいてみたら、たしかに、bookletと表記してあった。でも、一冊はもっていたかったので、嬉しい。

Storm of Steel (Penguin Classics Deluxe Edition)

Storm of Steel (Penguin Classics Deluxe Edition)