2007-04-01から1ヶ月間の記事一覧

一冊+一篇

仲正昌樹、『集中講義!日本の現代思想―ポストモダンとは何だったのか』、NHKブックス 仲正昌樹、「 「貨幣」と「自由」 ケインズとハイエクを結ぶもの」、「大航海 No.61 ケインズ/ハイエク」所収、2006年『日本の現代思想』はたいへん分かりやすく書かれて…

見つかった。何が?。ちぎれて飛ぶ野分の鳶が。

ずっと見失っていた一句を、『西東三鬼読本』で見つけることができた。鳶ちぎれ飛ぶ逆撫での野分山 昭和35年『変身』「鳶」、「ちぎれ飛ぶ」だけ覚えていたので、果たしてどんな一句だったけかとずっと気になっていたのに、なぜか見当たらず、十年以上も見失…

稲妻や浪もてゆへる秋津島

昨日雷のことに触れたら、春雷の午前でしたね。私は遠雷が大好きなんです。ぼこぼこぼこぼこぼこぼこぼこと雲の向こうで響いて来ると、じっと耳を傾けてしまいます。この、地すべりのような「ぼこぼこ雷」は、春と秋の深夜に聴くにかぎりますね。じつに不思…

ドローン法悦境

ドローン(drone)とは「持続低音」と訳されるのだろうか。 パイプオルガン、バグパイプなど、オルガン系の音色がお馴染みかもしれないが、ようは、ぶおおおおん、どおおおおおんん、ずおおおおおん、といった身体髪膚で受け止めざるを得ないような低い響きの…

永遠と一日

テオ・アンゲロプロス監督『永遠と一日』のサントラを聴く。ふとしたはずみに、あの静かなアコーデオンに導かれて始まるストリングスのイントロが頭中を占めることがあって、そうなると、是非あらためて聴いてみたくなる作品。 Eleni Karaindrou(エレニ・カ…

大川べり

あそびで銀座方面に寄ったとき、なるべく通うことにしている場所があります。 佃・月島を対岸に眺める、俗に「隅田川テラス」とよばれる、河川沿いの遊歩道です。一丁目から昭和通を越えて区役所〜新富町方面にまっすぐ歩き、入船を抜けて堤防で東側がさえぎ…

『獄中記』より

佐藤優『獄中記』は興味深く読むことができた。 私にとって、所謂「他者の欲望に欲望」できる本である。 たいへん恥ずかしながら、カール・バルト、エルンスト・ブロッホ、ニコライ・ベルジャーエフまでなら漠然としたイメージを抱くことができるが、作中で…

Boで一冊

ロデリック・M・チゾルム、哲学の世界4『知識の理論』、吉田夏彦訳、培風館.105円也。無線綴で、現行の放送大学テキストと同様な体裁だけど、定価は昭和51年初版4刷で1,100円というから、当時としては高めの価格だったと思う。このシリーズ13巻までが刊…

西東忌

きょうの春嵐は深夜から早暁にかけてだったのカナ。でも朝にはすっかり晴れ上がり、桜は満開に。 午前9時頃、艸拓先生が来てくれて久しぶりに拙宅の庭木を手入れしてもらう。南天まで植えてくれてありがとうございました。おまけに午後は、皇居・千鳥ヶ淵あ…